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景観
金沢市には景観条例(金沢市における美しい景観のまちづくりに関する条例)があります。
新築、増築、改築、改修、修繕に関わらず着工前に届出が必要となります。
中でも建築、工作物等に欠かせない色の基準の制限の記載があります。
屋根の色は黒もしくはグレーとなっています。
しかし、兼六園の茶屋の並びでは黒の色の使用はありません。
画像では一見して黒に見えますが、黒ではありません。
一定の秩序を保つためには基準は必要不可欠です。
しかしそれに囚われすぎると、これまで形成されてきた景観を壊しかねないものになります。
何事もそうですが、基準と現状を見極め臨機に対応することが大切です。
景観政策の観点からしてもこの対応こそが景観を維持し、この先の時代まで守り継がれていくものではないでしょうか。
基準では計れない深いところにセンスがあり、その先にデザインがあるのだと思います。